イタリアでは20年にわたる議論の末、指定区域内での瓶詰め作業に適用される法律がまもなく公布の運びとなる。これは、瓶詰地を葡萄生産地またはワイン醸造地と一致させようとするもの。この法令の発効に際しては、少なくとも全生産者の3分の2の署名が必要だった。すでに瓶詰地域が規定されているワイン原産地呼称地域では現行法が有効となり、指定地域外で瓶詰作業をしている業者は最高5年まで域外瓶詰が認められる。
ワインの瓶詰はイタリア国内、EU域内、ひいては世界中どこででも可能である主張する人々の論拠は、「経済活動は自由であるべきで、瓶詰地域の指定はそれを妨害することになる」というものだ。イタリアワイン醸造技術者協会は、こうした主張に次のように答えている。「たしかに経済活動の自由は認めるべきだ。しかしそれは、あくまでもテーブルワインに限っての話である。生産地を法律で限定しているVQPRDワインについての議論はそれとは別に行うべきだ」。
瓶詰はあくまでも醸造工程の一環である。ワイン法が醸造工程を特定の地域内に限定しているのに、瓶詰だけが一人歩きしてどこにでも出かけてしまうことこそおかしい。「瓶詰地域を制限することが自由な生産活動の原則に反するというのであれば、すでに生産区域内で瓶詰作業を義務付けているイタリアのマルサーラやフランスのアルザスなどをどのように理解すればいいのか」と、イタリア醸造技術者協会はいう。
目下、イタリアで公布準備が進められている法令はその回答になるものであり、初めから議論がかみあわず、冷静な対話ではなく感情的な対立によって険悪化していたこの激論に決着をつけるものと関係者はみている。