December 5,1996

野沢 貞彦







有限会社 山梨ワイン醸造

よいワインはよい葡萄がなければ出来ない。出来のよいワインというのは太陽の恵みをたっぷり吸い、糖分の充分に乗った葡萄を原料にはじめて造られる。清酒、ビールなどの穀物を原料とした酒との大きな違いは、この原料を自分で栽培し収穫するかしないかという違いにある。プチワイナリーゆえに葡萄栽培から醸造まで一貫してのワイン造りにかかわれる喜びと、秋も深くなり健康な葡萄が強い甘味と適度な酸もった時は、1年の苦労が報われ、葡萄づくりの幸福感を味わう事ができます。

私のワイン造りはどのような仕事か、そして葡萄はどう育っていくか、農耕こよみ風にその12ケ月を紹介いたします。

 1〜 2月 作業*秋に醸造した甲州種ワインのオリ引き、葡萄樹の剪定
        葡萄*休眠中

 3〜 4月 作業*剪定後枝のつるしばり(誘引)
      葡萄*樹液が上がり冬眠から目覚め芽をふきだす(萌芽)

 5〜 6月 作業*芽ぶいていた青芽かき(緑梢剪定)、及び除草
      葡萄*若々しい緑の葉が出、やがて花が咲きます(開花)

 7〜 8月 作業*収量調節のため余分な果房を摘み(摘房)、病虫害防除をします。
      葡萄*青い実をつけ房の形になり早い品種は着色(ベレーゾン)してきます。

 9〜10月 作業*いよいよ待ちに待ったピオーネ、巨峰、甲斐路、べリーA、甲州種の
          収穫と醸造。早期仕込み品種の新酒誕生。
      葡萄*葉が紅葉し始めます。

11〜12月 作業*固い地面を掘り起こして空気を根に供給しての堆肥かけ。
      葡萄*静かに冬の眠りに入っていき休眠状態にはいります。

私のワイン造りは機械化や技術の改革によって昔と多少味に違いがありますが、基本的には祖父から父へ、父から私へと、家族から伝えられてきた昔の味を残そうと思います。

e-mail:y-wine@wine.or.jp

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